2008年、春。それは、CLUB RIDE創始者のMike Herlinger(マイク・ハーリンガー)が、アイダホ州サン・バレーの美しいトレイルで、ライディングを終えたときのことでした。マイクは、その日のライディングの余韻に浸りながら、街まで移動し仲間と過ごすディナーの予定に遅れそうなことに気付きました。「家に戻って着替えるべきか? はたまたピチピチのサイクルジャージのままレストランへ直行するか?」。マイクは、悩みました。そして、自宅へ戻り着替えることを選択。自宅に着くや否や、ジャージを脱ぎ捨て、ディナーにふさわしい服に着替えました。クローゼットにある、お気に入りのヴィンテージ・ウェスタンシャツを手に取ったとき、彼にひとつのアイデアが浮かびました。
“このウェスタンシャツを着てライドができたら、どんなにcoolだろうか?”
そんなシンプルなアイデアからCLUB RIDEは誕生しました。製品開発は、「サイクルウェアはハイテクと洗練の両方を兼ね備えるべき」というマイクの強い信念を持ってスタートしました。その年の夏の間にデッサンを完成。サイクリスト仲間に助言を求めながら、数点のプロトタイプを製作。それを着たマイクと仲間たちは、サン・バレーの美しいトレイルや、片道15マイルの通勤途中に実走テストを繰り返しました。そして、完成されたのが激しいライディングも、仲間とのディナーも1着で愉しめる革新的なサイクリングシャツでした。
CLUB RIDEが生まれたアイダホ州中南部の街=サン・バレーについて紹介しましょう。ここは、広大なスキーリゾートを中心にした全米屈指の高級リゾート地として知られています。また、作家アーネスト・ヘミングウェイが愛し、数々の作品を執筆した土地でもあります。歴史をさかのぼると、黎明期には毛皮の貿易商たちに開拓され、のちに鉱山労働者たちが定住することで街として繁栄しました。やがてサン・バレーにユニオン・パシフィック鉄道が敷かれ、アメリカで最初のマウンテンリゾートとして産声を上げました。今ではスキーシーズンだけでなく、フィッシング、トレッキング、そして、マウンテンバイキングなど、一年を通してアウトドアスポーツを楽しめる高級リゾートへと発展しました。そんなサン・バレーでは、革新を通して道を切り開いた世界的に有名な企業がいくつも誕生しています。CLUB RIDEは、サン・バレーの山々からインスピレーションを導き出し、多くのサイクリストと夢を共有するために、この土地から世界へ向けて革新的な製品だけを送り出します。